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愛のカタチは人それぞれ。自由な恋愛をしている13組のカップルをリモート取材! 相手の好きなパーツやお風呂上がりなど、プライベート写真を撮り合ってもらいました。
赤い糸で結ばれた 35歳年の差カップル
「彼の告白の言葉は『僕とセックスしてください!』」(石鍋博子)
「50年後、彼女は114歳、僕は79歳」(生須芳英)
彼:生須芳英(29)美術家、音響詩人 & 彼女:石鍋博子(64)会社役員
――二人が交際に至ったきっかけは?
彼女・石鍋博子(以下、石鍋):私が主宰しているアートコレクターの勉強会に、5年前、友人のお母さんの紹介で来たのが生須くんです。当時はコレクターとアーティストだったんですよ。
彼・生須芳英(以下、生須):アートコレクターの会を主宰されている石鍋さんはジュリエット、しがない画家の僕はロミオ。一方的に憧れるだけの存在のはずでしたが、僕は石鍋さんを一目見た瞬間に「赤い糸」が見えたんです。でも、石鍋さんは娘さんも息子さんもいて、いろんなものを背負っていらっしゃっていることもわかる。だから、運命的な感情が湧いてしまって「これは困ったぞ…」と思いました。
石鍋:まさか彼がそんな思いを抱いているなんて知らずに数年が経ったある日、作品を描いてもらいたいと依頼したんです。打ち合わせで初めて家に来たときに「5年前からずっと好きでした! セックスさせてください!」って言われて(笑)。最初は大人をからかってるのかな?って思ったんだけど、彼が本気だとわかって。「じゃあ7回だけセックスしてみようか」って提案したの。
――なぜまずは「7回セックスすること」を提案したんですか?
今回の特集内の写真はすべてご本人たちに撮影してもらいました。
石鍋:実は突然の思いつきではなくて、7回セックスをすると決めて始める交際は、その時点である程度の覚悟が要求されるでしょ? 「ちょっと遊んでみよう」なんて軽く考える不届き者は退散するんじゃないかっていう考えが以前からあって。実践してみよう!って思ったの。
生須:僕は、出会ってからの5年の間に運命が道を用意してくれたという確信があって。だから、一番ストレートに石鍋さんに僕の本気が伝わる方法として「セックスさせてください」って言葉を選びました。「好きです」っていう嘘偽りのない思いを込めて矢を撃ったんです。だから、7回セックスを提案されたときは、よし!って思いましたよ。
石鍋:7回セックスすることがあらかじめ決まっていると、次に会う約束をすぐに決められるからとってもラク。気づけばどんどん楽しくなって、回数なんてどうでもいいくらいの恋愛関係になっていましたけどね。
――35歳の年の差を感じることはありますか?
石鍋:私は数年前に主人を癌で亡くしましたが、生須くんはまだ若い。本当だったら同世代の女性と結婚して子どもを育てる経験をしたほうが彼のためには良いのでは?って一瞬悩んだりもしました。でも、私といたら生須くんの人生はおもしろくなるだろうなって確信もあって。まだ見ぬ別の女性のためにこの時間をなくす必要はないって思ったの。
生須:僕は二人でいることが楽しいわけだから、世間的な常識は考えないですね。共通の話題としてアートがあるから、ジェネレーションギャップも感じない。それに、あと50年生きたら石鍋さんは114歳、僕は79歳。僕の方が生きてるかわからないですよ! 石鍋さん、120歳まで生きるっておっしゃってますから!
石鍋:あはは(笑)。そうね、そのためにも逆算して体や健康のことはちゃんと考えてますよ。骨粗鬆症気味なことは否めないけどね(笑)。
生須:二人で極寒の東北へ旅行に行ったとき、宿が昭和風の伝統的な旅館で。お布団に座った石鍋さんから昭和のエロスを感じちゃって。耐え切れずにいつもより強く抱きしめたら、肋骨にヒビが入っちゃったことがありました…。
石鍋:そうね、あれは痛かったわね。さすがに年齢を感じたかな。でも、彼の溢れんばかりの愛を感じられることは嬉しいですよ。
生須:石鍋さんは本当に特別な女性なんです。年の差とか、そういうのは関係ないですね。
石鍋:私が長く生きているからこそ、教えられることももちろんあって。セックスやお掃除のことなんかも、教えたら彼は新しい学びや発見として受け入れてくれる。いつも「幸せだ」って言ってくれることが嬉しいし、張り合いがありますね。


(本誌に続く)
――周りの人の反応は?
――二人にとっての恋愛とセックスとは?
――二人の理想の将来像は?
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