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タバコを吸うことと、スタイルやセンスは関係するのか?  今回は特別企画として、第一線で活躍する愛煙家のお二人に、 日常使いの愛用品を、仕事と一服の風景と共にお伺いしました。
森山未來 SPECIAL INTERVIEW
「日本でも海外でも、自分に必要なものだけ持ち歩いているかな」
森山未來(36)ダンサー、俳優
1984年生まれ兵庫県出身。2013年秋には文化 庁文化交流使として1年間イスラエルに滞在。 演劇、ダンスなどのカテゴライズに縛られず、 表現者として活躍を続ける。2020年10月14日より、演出・振付・出演を務める舞台「見えない / 見えることについての考察」を順次公演予定。
item01 . 7 年前から巻きタバコ
7年前、文化庁文化交流使としてイスラエルに1年間滞在しました。現地の若いダンサーやアーティストが紙巻より安い巻きタバコを吸ってて。それからずっとこれですね。
item02 . アイデアを書き留める自由帳
リサーチや、アイデアを書き留めるため、常にメモ帳を持ち歩いています。中でも一番使いやすいのがこの自由帳。基本、文字は縦書きなんですが、こだわらずに書ける無邪気さがあります。
item03 . 携帯代わりのテレホンカード
携帯電話は持たないのでテレホンカードを常備。貰い物なんですが、偶然にも渡哲也さんがいました
(笑)。小物入れの中身は巻きタバコの紙のスペアとか、イスラエルのお金とか、爪楊枝とか…雑多です。
item04 . 友人の手づくりペンケース
イスラエルのダンスカンパニーで、一緒に過ごしたダンサーの子が手縫いで作ってくれたんです。中に入れているペンも貰い物。ちょっと万年筆っぽくて描きやすいので愛用しています。
item05 . 踊るときもつけるヘアバンド
ロン毛になってから前髪が嫌になっちゃって。前髪って視界を遮るカーテンにもなるじゃないですか。それが良かったときもあるけど、今は隠したい気持ちにならない。踊るときもずっとつけてますね。
item06 . 台本代わりの2冊の本
ノーベル文学賞作家ジョゼ・サラマーゴの『白の闇』とモーリス・ブランショの『白日の狂気』。物理的と内面的な盲目、この二つを掛け合わせたリーディングパフォーマンスを公演する予定です。
SPECIAL INTERVIEW 仕事×一服の風景
心のままにフィールドワーク
心地よい場所でタバコを吸う


 役者や踊り、パフォーマンス…どんな仕事でも「真面目に遊ぶこと」を意識しています。クリエイティブであろうとするんじゃなくて、少し楽観的に。 
 少し前、仕事で京都に2週間滞在しました。その間、ダンススタジオにはほとんど行かず、何をしてたかといえば、古書を手に神社仏閣を巡っていました。人から見たら「何してんねん」って思われるかもしれないんですが、自分にとっては表現のための大事なフィールドワーク。それで、清水寺の近くの鳥辺野という地域を探索していたんですけど、元風葬地域ということもあって、おどろおどろしい感覚や恐怖を覚えて。その森の奥でタバコを吸いました。自分自身がこの空間に対して緊張している、この森に受け入れてもらおうという気持ちだったんでしょうね。一服後、不思議と空間に対しての緊張がほぐれました。 
 心のままにフィールドワークして、心地よい場所でタバコを吸う。それは自由帳のように、無邪気で抜けがあるような感じに近い。自然と気持ちがオープンになっていきますね。
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